骨代謝

私たちの骨は絶えず新しい骨に入れ替わっています。
しかし、何らかの原因によってこの「骨代謝」の働きが崩れると、
骨粗しょう症をはじめとするさまざまな骨の病気につながります。
ここでは、アサイゲルマニウムが骨に及ぼす作用についてご紹介します。

破骨細胞の分化抑制作用

骨代謝の過程では、「破骨細胞」が古くなった骨を壊し、そこに「骨芽細胞」が新しい骨を作ります。この2つの細胞が働くバランスは、骨吸収促進ホルモン (PTH) や血液中のカルシウム濃度などによって調整されています。

方法

PTHは、破骨細胞を成熟させる働きがあり、骨の破壊に深く関与しています。マウス由来の未熟な破骨細胞を、PTHあり、なしの条件で培養しました。さらに、ここにアサイゲルマニウムを加えて培養することで、成熟した破骨細胞の数がどのように変わるのか調べました。

結果

PTHのみを添加した群では、破骨細胞への分化が促進されるため、成熟した破骨細胞の数は多くなりました。一方、PTHとアサイゲルマニウムを一緒に添加した群では、アサイゲルマニウムの濃度が高くなるほど、成熟した破骨細胞の数が減少しました。特に、100 μg/mLのアサイゲルマニウム添加群では、PTHなし・アサイゲルマニウムなしの場合と同じ程度まで破骨細胞の数が抑制されました。

出典:内藤 悟ら,神奈川Ca・骨代謝(23) 9-12, 2002

老人性骨粗しょう症に対する
骨量増加作用

閉経後の女性や高齢の方によくみられる「骨粗しょう症」。これは、骨を壊す破骨細胞が、骨を作る骨芽細胞よりも活発になってしまい、骨がスカスカになってしまう病気です。本研究では骨粗しょう症の方に対し、アサイゲルマニウムがどのように働くかを検証しました。

方法

老人性骨粗しょう症と診断された女性を対象に、1日1500 mgのアサイゲルマニウムを12ヵ月摂取してもらう群と、何も摂取しない対照群に分け、3ヵ月 おきに骨密度の指標である骨塩量を測定しました。

※骨を構成しているカルシウムなどのミネラルの量

結果

アサイゲルマニウムを摂取した群では、摂取しなかった群と比べて、骨塩量の減少が有意に抑えられました。
特に、3ヵ月後の測定では、摂取群の骨塩量はほぼ維持されていたのに対し、何も摂取しない対照群では有意に減少していました。
さらに別の試験において、アサイゲルマニウムを継続して15週間摂取すると、骨吸収促進ホルモン(PTH)の分泌量が低下したことも確認されました。

出典:折茂 肇, 秋口 格 医学と薬学:9(5)1507-1509,1983