無機ゲルマニウムは、厳密には「単体」と「化合物」に分けることができます。
日本では、主に半導体などで利用される金属ゲルマニウム、ペットボトル製造時の触媒として使われる二酸化ゲルマニウム、光ファイバー用として四塩化ゲルマニウムなどの無機ゲルマニウムが流通しています。
分類 | 種類 | 主な用途 |
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単体 | ゲルマニウム元素の塊(金属ゲルマニウムと呼ばれる) | 半導体ウエハ、暗視カメラ用レンズ、太陽電池等 |
化合物 | 酸素と結合したGeO₂(二酸化ゲルマニウム※) | PET樹脂重合触媒 |
塩素と結合したGeCl₄(四塩化ゲルマニウム) | 光ファイバー |
※ 「二酸化ゲルマニウム」には蓄積性があり、飲用すると、腎臓や末梢神経に深刻な障害を発生させることが報告されており、厚生労働省から注意喚起が行われています。
有機ゲルマニウムとは、ゲルマニウム原子が炭素原子と直接結びついた構造をもつ化合物のことです。
有機ゲルマニウムには構造の異なる化合物が無数に存在し、化学構造が異なれば、物理的、化学的性質も異なります。
その中で、アサイゲルマニウムは当社のみで製造しており、国内では食品として唯一、安全性と有用性が確認された有機ゲルマニウムです。
有機ゲルマニウムにも、ごく一部、工業用用途で使われているものもあります。例えば「イソブチルゲルマン」は、集積回路(IC)のゲルマニウム膜を作るために利用されています。また、有機ゲルマニウムの中には、医薬品として認可されているものも存在しています。
インターネットで「有機ゲルマニウム」と検索すると様々な商品がヒットします。装飾品や美容器具、健康食品、化粧品、入浴剤……ちょっと変わったところでは、車のバッテリー強化液にも使われています。装飾品や美容器具に使用されているゲルマニウムは「無機ゲルマニウム」と考えられます。一方で、健康食品や化粧品に使われるゲルマニウムのほとんどは「有機ゲルマニウム」です。
では、有機ゲルマニウムは、全て同じものなのでしょうか?——答えは「No」です。
例えば、料理を作る場合、材料やレシピが違えば栄養も味も見た目も変わってしまいます。
有機ゲルマニウムも同じで、原料と製法と純度が異なれば同じ有機ゲルマニウムを作ることは難しいのです。
アサイゲルマニウム | その他の有機ゲルマニウム | |
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原料 | 多結晶ゲルマニウム(金属ゲルマニウム) | 二酸化ゲルマニウム |
製法 | 独自製法(必要最小限の工程で有機化) | 一般的に二酸化ゲルマニウムを還元剤で処理し、有機化 |
純度 | 独自の規格(自社にて確認) | 不明 |
当社では、アサイゲルマニウムを使用して安全性試験を実施し、データを収集しています。
「化学構造が同じだから、アサイゲルマニウムと同じものであり、安全性が確認されている」として販売されている有機ゲルマニウムも見受けられますが、アサイゲルマニウム以外の有機ゲルマニウムは、基原材料や純度(不純物)がアサイゲルマニウムと同じであることを証明できないため、アサイゲルマニウムと同じ物質と言うことはできません※。つまり、当社で行った試験結果で、アサイゲルマニウム以外の有機ゲルマニウムの安全性や作用性を説明することはできないのです。
※「錠剤、カプセル剤等食品の製造管理及び品質管理(GMP)に関する指針(ガイドライン)」について厚生労働省よりの通知【健生食基発 0311第2号令和6年3月11日】では、食品原料の「同等性」について”「同等」とは、1. 基原、2. 純度がすべて一致している場合をいう。” と定義しています。